編集部による総合ガイド
猫の心臓病ガイド|気づきにくいサインと「心臓と腎臓」の関係
猫の心臓病は、はっきりした症状が出にくく、気づいたときには進行していることがある怖い病気です。一方で、心臓は腎臓など他の臓器と深く関わっており、まとめて診ていく考え方や、新しい薬による治療も進んでいます。このガイドでは、World Cat News の心臓病に関する記事を一本にまとめました。
最終更新: 2026-06-13
猫の心臓病は「静かに進む」
猫は体調が悪くても活動を控えてやり過ごすため、心臓病の初期は飼い主が気づきにくいのが特徴です。次のようなサインが見られたら注意してください。
- 呼吸が速い・苦しそう、口を開けて呼吸する(特に安静時)
- 運動を嫌がる、すぐ疲れる、隠れて動かなくなる
- 食欲の低下、体重の減少
- 突然、後ろ足が動かなくなる・冷たくなる・痛がる(血栓のサインで緊急)
怖い合併症|血栓に注意
猫の心臓病で特に注意が必要なのが、血の塊(血栓)です。心臓でできた血栓が血管に詰まると、後ろ足が突然動かなくなるなど、激しい痛みを伴う緊急事態になります。舌の色の変化など、血流の異常がサインとして現れることもあります。
こうした症状は一刻を争います。「突然、足を引きずる・鳴いて痛がる」といった様子が見られたら、すぐに動物病院へ連絡してください。
「心臓と腎臓」はセットで考える
近年の研究で、心臓と腎臓は互いに影響し合いながら進行することが分かってきました。高齢猫では、片方だけでなく両方をあわせて診ていく「心腎」という視点が重要になります。
また、糖尿病など他の病気と心臓病が重なることもあり、複数の問題をバランスよく管理することが、猫の生活の質を保つ鍵になります。
広がる治療の選択肢
治療面でも前進があります。人の糖尿病・心不全で使われてきたタイプの新しい薬が、心臓と腎臓の両方を抱える猫の呼吸困難などの症状を改善する可能性が報告されています。また、心臓に負担のある猫でも受けやすい、体への負担が小さい治療法の研究も進んでいます。
家庭でできること|「呼吸数」を知っておく
心臓病の早期発見・経過観察に、家庭での「安静時の呼吸数」のチェックが役立ちます。眠っているときに、胸やお腹が上下する回数を数えておくと、増えたときに異常に気づけます。
- 眠っている時の呼吸数を時々数え、普段の値を知っておく(増加は受診のサイン)
- 呼吸が速い・苦しそうなときは安静にして早めに受診
- 後ろ足の異常・強い痛みは緊急。すぐ動物病院へ
- シニア期は症状が無くても定期的な健診・心臓の検査を検討する