猫の点滴、首の血管は左右差なし!体重より画像診断が鍵
健康・医療猫の点滴や採血で血管が見つかりにくい問題。 最新研究で、首の犬静脈は左右差がなく、体重より画像診断でカテーテルを選べば負担が減ると判明。
猫の点滴、採血で苦労していませんか?
「うちの猫が動物病院で点滴や採血をする時、なかなか血管が見つからず何度も針を刺された…」そんな経験はありませんか。
実は猫の血管に針を刺す処置は獣医療において重要な課題の一つです。
学術誌『Frontiers in Veterinary Science』に掲載された最新の研究は猫の首にある「犬静脈」(外頸静脈)には左右差がほとんどなく、どちらの側も血管確保に同等に利用できると示しています。
しかし、体重だけでカテーテル(点滴などの管)のサイズを決めるのは不適切であり画像診断による事前の評価が愛猫の負担を減らす鍵となることが判明しました。
左右差は気にしなくてOK
獣医さんが猫に点滴や採血をする際によく利用する血管の一つが「犬静脈」です。
これは首の左右にある太い静脈で正式には「外頸静脈」と呼ばれます。
今回の研究はこの犬静脈の「断面積」(血管の太さ)と頭静脈(CrVC)との「角度」を詳しく調べました。
その結果、猫の左右の犬静脈の間には臨床的に意味のある断面積や角度の差がないことが判明しました。
つまり、獣医さんは左右どちらの犬静脈も同じように血管確保に利用できます。
これは処置を行う際の選択肢が増え、猫の状況に合わせて柔軟に対応できることを意味します。
体重だけでは不十分
これまで獣医療の現場ではカテーテルのサイズを選ぶ際に猫の体重を目安にすることが一般的でした。
しかし、今回の研究で犬静脈の断面積は体重と「中程度の正の相関」を示すことが明らかになりました。
これは「体重が重い猫ほど血管が太い傾向にある」ということですがその相関は絶対的なものではありません。
つまり、体重が同じ猫でも血管の太さは異なったり体重が軽い猫でも比較的太い血管を持つ場合があるということです。
体重だけでカテーテルサイズを決めてしまうと血管の太さに合わないカテーテルを選んでしまい、処置の失敗や血管への負担が増えるリスクがあります。
画像評価が鍵を握る
ではどうすれば愛猫に最適なカテーテルを選べるのでしょうか。
研究はその答えとして「画像評価」の重要性を強調しています。
具体的にはCTスキャンなどの画像診断によって、事前に猫の犬静脈の断面積を正確に測定しその血管に合った適切なカテーテルサイズを選ぶべきだと推奨されています。
画像評価による事前の情報があれば、獣医さんはより確実にそしてスムーズに血管確保を行えるでしょう。
これにより、何度も針を刺し直すといった愛猫への身体的・精神的負担が軽減され合併症のリスクも低減されると期待されます。
飼い主ができること
この研究は海外のものですが日本の猫飼育環境にも大きな示唆を与えます。
獣医療は日進月歩であり、最新の研究成果が私たちの愛猫の健康を守る上で非常に重要です。
私たち飼い主ができることはまず愛猫の健康状態について獣医さんと積極的にコミュニケーションをとることです。
もし愛猫が点滴や採血を必要とする場合、今回の研究結果を念頭に「画像診断で血管の太さを確認することは可能ですか」といった質問をしてみるのも良いと考えられます。
もちろん、全てのケースでCTスキャンが必要なわけではありませんが獣医さんが最新の知見を取り入れた最善の治療法を検討する一助となるのです。
日頃から信頼できる獣医さんと良好な関係を築き、愛猫の健康について共に考える姿勢が何よりも大切になります。
未来の獣医療に期待
今回の研究は一見すると専門的ですが私たちの大切な猫がより安全にそして快適に医療を受けられるようになるための大きな一歩です。
科学の進歩が猫たちのQOL(生活の質)向上に貢献していることを実感できます。
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原典
Frontiers in Veterinary Science: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2026.1772712
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